同志社創立140周年記念 ~ゆかりの地に集う~
同志社フェア in 熊本 地域交流イベント
同志社大学創立140周年記念イベントとして、同志社と馴染み深い熊本の地において、
同志社フェアin熊本が開催されました。
2016年1月29日(金)、九州学院ブラウンメモリアルチャペルにて「地域交流イベント」が行われました。
同志社大学村田晃嗣学長の主催者挨拶から始まり
「雨の中またお寒い中かくも沢山の方々にお集まり頂きまして誠に有難うございます。
また、同志社フェアin熊本開催のためにこの会場をお貸し頂きました九州学院の関係者の方々、
開催にご尽力頂きました校友会熊本県支部の方々に心よりお礼申し上げます。
本日は同志社と熊本の縁について考える一日になれば幸いです。」と挨拶がありました。
続いて、協賛校の挨拶として、阿部英樹九州学院長から「九州学院創立105年の今年に同志社in熊本を
開催できることは大変な喜びです。わが校の初代学院長も8代目も9代目の私も同志社の卒業生です。
さらに、わが校から同志社大学へ進学するものの数は九州では一番です。」とご挨拶を頂きました。
「熊本バンドを語る」の題で、同志社大学キリスト教文化センター 石川 立 所長、
新島学園 湯浅康毅 理事長、九州学院 内村公春 前院長のお三人を講師とした鼎談が行われました。
新島襄と同志社と熊本、安中の関係について分かり易くお話を頂きました。
後半は同志社グリークラブの演奏から始まりました。
同志社グリークラブは全日本合唱コンクールで、関西金賞を受賞されております。
最初は「同志社カレッジソング」から演奏頂き、次に宗教歌、黒人霊歌、引き続き、日本語の歌で
坂本九さんの「上を向いて歩こう」、アニメのテーマソング「宇宙戦艦ヤマト」、
オリンピックのテーマ曲「栄光への架け橋」力強く歌い上げて頂きました。
チャペルに響く、男性合唱の歌声はまた格別なものがありました。
「グローバル時代の教育と地域」という題で同志社大学村田学長の講演会がありました。
「150年前新島襄が国禁を犯し函館から海を渡りアメリカへ向かうには相当な覚悟が必要でした。
140年前、この熊本から熊本バンドの人達が京都へ行くのにも大変な覚悟が必要だったと思います。
今年はアメリカ大統領選挙がありますが、候補者の中で白人でアングロサクソンでプロテスタント
というWASP、かっての典型的なアメリカ人でかつ男性は共和党のドナルド・トランプしかいません。
宗教でも、人種、性別でも社会の多様性が多いに進んでいるのです。
一方、日本のグローバル化はランキングを上げる、数値目標を達成するという縦の順位には、敏感ですが、
横のグローバル化には非常に弱い面があります。横のグローバル化とは、国と国だけではなく、
例えば自治体や学校や病院や教会などが主になってグローバルにいきいきと交流できているかという事です。
キリスト教プロテスタントの学校として出発した同志社は出発の時から日本においては
マイノリティ少数派でした。
いま、同志社の社会的使命としてグローバル化に対応できているのかが問われています。
政府や国以外のプレイヤーがいきいきと交流できているのかが大切であると思います。
留学生の数が増えたり、英語の授業数が増えたりすることも大切ですが、マイノリティとして出発した
わが同志社は地域との交流を着実に増やしていくことも大切であります。
1月23日新島襄の永眠の日に神奈川県の大磯町の住民と一緒に碑前祭を行ったり、
同志社にカルチャーショックをもたらした熊本バンドゆかりの地において
本日のような交流をもつことも大切なことであると思います。
地域とのこういう行事に力を入れて増やしていくことが同志社には必要なのであり、
その交流がグローバル化へとつながるのです。」と講演がありました。
文責/作村満明 (昭和52年法学部卒) 写真/新田博伸 (昭和52年法学部卒)