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大東文化「観戦記」

 

大東文化には勝てると思っていたし、自分のブログには「勝つと思う」とはっきり書いた。

ゲームについては Twitter で追うしかなかったが、前半は0対14とリードされながらも同点に追い付いているし、

後半は逆に同志社が二つトライを先に取って24対14とし、その後、大東文化に一つ返されるものの、

後半26分には一つ取り返して31対21の10点差としたことから、私はその時点で家族に勝利宣言までしている。

しかし、勝負の世界は最後まで分からない。残念ながら最終的には31対33という2点差で敗れてしまった。

その敗因は何だったのか。

【前半】

大東文化に取られた一つ目のトライはラックから逆サイドを突かれたものだが、それを警戒していたにも拘らず、

ボールを貰ったCTBをノーマークにしている。

カットイン一つでゴールまで走られ、FBも見当たらなかったから、何か選手間で勘違いがあったのかと思う。

二つ目のトライはLOのタラウ選手が突進してモールを作り、そこに駆け込んで来たWTBが同志社ディフェンスと

すれ違いざまにSHからボールを貰い、そのままゴールまで突っ走ったものだが、SHの判断が光ったように思う。

同志社としては受け身のモールから大東文化に余裕の球出しをさせたことが悔やまれる。

その後は一進一退のゲーム展開となるが、同志社がラインアウトからモールで大きくゲインしたり、

FBの崎口やNO.8の秦が突き刺すようなタックルでパワーのある大東文化の先進を一発で止めたり、

同志社の応援席では歓声の湧くプレーが続く。

34分、大東文化ゴール前のラインアウトから同志社はモールで前進してNO.8がトライ、ゴールも決めて7対14にすると、

38分には10M付近のラインアウトから8ー14とつなぎ、ラックから出たボールを10ー15ー11とつないでトライ、

ゴールも決めて14対14の同点とするが、スピード感溢れる切れ味抜群の攻撃だったように思う。

【後半】

6分のトライはCTB永冨のナイスタックルから生まれたものだ。SH大越のパントに合わせて前に出た永冨が好タックルで

敵のノットリリースザボールの反則を誘い、ペナルティを得た同志社がゴール前ラインアウトからモールで持ち込んでトライしている。

19対14。

9分のトライも同じようなトライだが、チャンスを作ったのはBKで、SH大越が上げたパントをWTB松井がキャッチして前進、

その後BKに展開し、WTB氏家が大きくゲインし、敵の反則を誘っている。24対14。

20分には大東文化にトライを許すが、26分にはやはり大東文化ゴール前ラインアウトからモールで持ち込んだ同志社がトライを奪い

31対21の10点差としている。

私を含む多くの人がこの時点で同志社の勝利を信じたように思う。

ところが、31分、同志社が蹴り込んだキックをNO.8 アマトがキャッチし、そのままカウンターアタック。

何人かのタックルを外して前進し、その間に戻ってきた大東文化の選手がボールをつなぎ、最後はCTBがトライ。31対26。

その直後の34分には同志社のパスミスを拾われ、最後はWTBがトライ、31ー33と逆転されてしまう。

しかし、その後も同志社は果敢に攻め、WTB松井の好走からペナルティを得た同志社はタッチに蹴出し、

22Mライン上でラインアウトというチャンスを得るが、ここでもミスからボールを失ってしまう。

残念ながら再逆転はできず、31対33でノーサイド。

以上、後半30分を過ぎてからは同志社のミスが目立ち、一方、大東文化はそのミスを見逃がさず、

大きくゲインしてトライに結び付けている。

この辺りに関東の厳しい競り合いをくぐり抜けてきた大東文化のしたたかさを感じた。

もう一つ、大東文化が最後まで選手の交代なしで戦ったことを思うと、大東文化も相当に鍛え上げられていたと言わざるを得ない。

私は後半最後の10分は同志社が優位に立つと予想していたのだが、猛練習をこなして来たのは同志社だけではなかったということか。

しかし、間違いなく同志社は強くなり、素晴らしいチームに成長したと思う。安定したFWのセットプレー、

何を仕掛けてくるか分からないBKのセンスと展開力、そして、FW、BK一体となったスピード感溢れる攻撃。

一方の防御では思い切って前に詰めるディフェンスで相手の選択肢を狭め、ピンチと見るや躊躇せず膝下に飛び込むタックルで相手を止めていた。

正に観るものをワクワクさせ、又、感動させるチームになったと思う。

是非、来シーズンもその勇姿を東京で見せて欲しいと切に願う。

(S53年卒ラグビー部 出石賢司)

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