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第58号・平成27(2015)年3月15日
同志社ファンを増やす会 発行

 

【ダウンロードファイル】

58・浜矩子先生のセミナーと山田厚史さん(PDF446KB)

58.浜矩子先生の受講ノート20150307_0001(PDF369KB)

体験談入り、4月の講座案内チラシ(WORD64KB)

 


1.浜矩子氏(同志社大学大学院ビジネス科教授)
「これからどうなる?グローバル経済と日本」<受講ノート>

受講者:多田 直彦


(これは速記録ではなく、私の受講メモに意見や追加情報を入れたものです。)

 

・日時:2015.3.7(土)10:00~15:00 ・会場:朝日カルチャーセンター新宿

 

・「グローバル経済と日本」について次の5つの切り口から説かれた。


1)国々の「取り戻したがり病」問題
2)ギリシャの「鎖国通貨」問題
3)「成長の損益分岐点」問題
4)「馬とスズメの関係」問題
5) 今、なぜ、ピケティなのか、問題

 

<要 約>
 浜矩子先生は安倍政権の政策について早くから危惧しておられる。
今回のタイトルは「これからどうなる?グローバル経済と日本」であるが、なぜ、危惧するのか、なぜ問題なのかと言うことをグローバル経済と結びつけて説かれた。
 冒頭、安倍首相は何に拘っているのか、について「取り戻したがり病」という病名で説明された。この病のために認識できないのが「成長の損益分岐点」。また、経済成長にはそれなりの経済環境が必要であるということも無視し、「強い経済」のため背伸びした成長率を設定している。その達成方法の一つに「馬とスズメの関係」別名「トリクルダウン」を選んだ。この手法は、格差が拡がる手法であることが検証済みである。国民も既にその方法と結果に心配する人は大勢居る。その ことはピケティー本の驚愕の売れ行きが示している。
一番危惧するのは、安倍首相が「大日本帝国」を取り戻そうとしていること。そのために国民の手から国家を取り戻そうとしているのである。その阻止のために我々一人一人が何らかの行動を起こすべきである。

 

<以下、本文は添付をご覧下さい。>
2.「アベノリスクにおびえる黒田総裁」
- 異常事態に慣れてしまう恐ろしさ -
ジャーナリスト・山田厚史氏(1970年法学部卒)

 

 財務官僚だった黒田東彦氏は、安倍首相が提唱するアベノミクスに賛同し、2年前日銀総裁の地位を射止めた。そして輪転機をフル稼働させてお札を刷り、国債を買いあてる「異次元金融緩和」を始めた。インフレを起こしてデフレから脱却、という路線を邁進する。首相と日銀総裁は同じ方向を向いている、と見られてきたが、このところ異変が生じている。

 

 2月12日の経済財政諮問会議で黒田総裁は発言を求め「財政の信任が揺らげば金利急騰のリスクがある」と首相に直言した。金利急騰とは国債暴落のことだ。国債を買いまくる日銀の総裁が「暴落リスク」を口にして、首相に財政健全化を訴えたのだ。
 耳の痛い話は聞きたがらない、といわれる首相はどう受け止めただろうか。既定路線だった消費税増税を先送りしたのは首相である。黒田総裁は安倍首相の「この道しかない」に不安を覚えているようだ。
 財政健全化を脇に置いて、政府の借金を日銀マネーで埋め続けていたら、国債暴落やハイパーインフレを招く恐れがある、と専門家はいう。日銀内部でも心配は広がっている。

 

 「不健全な手法」とされてきた「国債の買い上げ」に黒田さんがあえて踏み込んだのは「政府は財政健全化に務める」という約束があったからだ。政府は財政再建、日銀は国債買い上げ、という合意が両者にあった。
「消費増税先送り」という安倍首相の決断は、黒田総裁にとって「約束違反」と映っただろう。しかし首相に向かってそんなことは言えない。だから「国債暴落」をほのめかし警告したのではないか。
政府はすべき努力をせず、日銀だけが不健全な政策を続ければ、やがて市場が暴走する。黒田さんの心配はそこにある。

首相に意に沿って日銀総裁に指名された。総裁になったからには歴史に汚名を残す事態は避けたい。国債が暴落すれば、金利が跳ね上がり、1000兆円の借金を抱える財政が、利払い不能になりかねない。財政が大混乱すれば円は急落し、物価に火が付く。
「デフレ脱却」どころか、ハイパーインフレにもなりかねない。そんなことが起これば「最悪の日銀総裁」だ。

起こるわけはない、と言えるだろうか。なぜなら時代の節目には、過去の債権債務を帳消しにする「破断界」がある。

江戸幕府が滅びた明治維新は、「藩」が消滅し、武士階級が没落した。藩や武士にカネを貸していた商人は融資の回収は出来なかった。いまでいうデフォルト(債務帳消し)が起きた。
 第二次世界大戦が終わると日本の財政は破綻した。戦費を支えた国債は紙クズになり、ハイパーインフレが起きて預金は封鎖、新円切り替えで庶民の貯蓄は消滅した。
時代の変わり目に「御破算」が付きものだ。既得権や財産をすべてチャラにして、ゼロからやり直す。再出発といえば聞えはいいが、暮らしが破壊され、阿鼻叫喚が社会に広がる。
 明治維新や終戦に匹敵する「第三の開国」というのは簡単だが、そこにはガラガラポンが付随する。「この道しかない」という今の経済政策を待ち構えているのは「異次元の大混乱」かもしれない。

多くの人は「そんなことは起きないだろう」と思っている。私もそう思いたくない。なぜこんなことを書くか、というと今から35年前、大蔵省の高官からこんな話を聞いた。


 「政府の借金が返せないほど大きくなれば、なにが起こると思う。超インフレで借金を消すことになるだろう。そうならないよう我々は努力するが、政治は安易な方向に流れる。結局、最後は国民が尻拭いすることになる。さしずめ君たちが老人になるころ、悲惨なことが起こるだろう」

 

 それはあまりにも酷すぎる、と反論すると 「キミたちの世代は戦争を知らない。私たちは子ども時代に戦争を経験した。私の兄やキミの父親たちは戦争に動員された。一生のどこかで悲惨な目に合うのが人間の社会ではないだろうか。日本はしばらくは戦争しないだろうが、経済の混乱はあるだろう」

当時、国債の大量発行が問題になっていた。「このままでは国債残高100兆円という時代に突入する」と警戒されていた。だか100兆円になっても何も起こらなかった。


 今や1000兆円が視野に入った。そんな時に、「景気対策」の大合唱で日銀が通貨をジャブジャブに発行し、国債を買い上げている。「やってはいけない」とされている日銀の国債買い上げと同じことが起きている。それでも何も起きない。

慣れとは恐ろしいものだ。非常識が常識になり、慣れてしまう。悲劇はそんな中で起こるのではないか。原発の怖さを忘れたころ、大事故が起きたように。
次の大混乱は何がきっかけになるのか。また「想定外」というのだろうか。

 

3.<予告>映像で学ぶ「同志社基礎講座」
 ある70歳を過ぎた女性からのメールを頂きました。
 「私には中・高を同志社で学ばれた学友とは異なり、同志社=新島襄という薄っぺらな知識しかありませんでした。
 昨年、「同志社ファン・レポート」で、同志社大学神学部教授の小原克博先生の「建学の精神とキリスト教」というインターネット授業を知りました。
 早速、受講しますと小原克博先生のわかりやすい語り口で次の事を学びました。新島襄の略歴、同志社はキリスト教主義を柱とした大学を目指したこと、新島襄は大学設立の募金活動中に身体を壊され、大学設立を見ることなく他界されたこと。同志社は新島襄1人の力で出来上がったのではなく、アメリカンボードの経済的援助、優秀な熊本バンドの力があってこそ成立したことも学びました。
 また、同志社は偏差値では測れない大学であるという話に感銘しました。これらは映像で学びましたが書物から得る知識とは違い、具体的で、楽しく学べました。何か学生時代に戻ったような豊かな気持ちになりました。」

 

 この様な学びの機会をより多くの方にご提供したいと同志社大学のご協力を得まして、この講座を企画しました。ご自身のご参加と共にお知り合いの方へのPRをお願い致します。

 

 この講座を4/4,14,21,28の4回で行います。
会場は同志社大学東京オフィス。受講料は同志社大学と小原克博先生のご厚意で無料です。詳細は添付資料をご覧下さい。
 お知り合いをお誘いいただきますよう、お願いいたします。

 

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